老年看護では,高齢者が積み重ねてきた経験や価値観, 文化に基づき,豊かな人生の統合への志向を支援2) する視座が求められる。 高齢者に対する看護の質は,看護する者が高齢者をどのようにとらえているかによって影響を受ける3)ことが指摘されている。 3 セメスター(2 年次春学期)に開講される必修科目「 老年看護学原論」 では,老年看護の対象である高齢者の理解に重きを置いている。 老いとは何かを身体的・心 理的・社 会的側面から考察し,高齢者を総合的かつ全人的にとらえる必要性について理解することを目標にしている。 しかし,若者にとって老いの経験は未知のものである。 看護を取り巻く状況が大きく変化. 序章 . 医療を取り巻く環境は、少子高齢化の進展、医療技術の進歩、及び医療提供の場の多様化等により変化してきており、その中で、国民の医療に対する意識は、安全・安心の重視とともに、量から質の向上をより重視するといった方向へ転換してきている。 また、個人の価値観が多様化してきており、医療従事者の間においても患者とその家族の意思を尊重し、QOLを重視しようという認識が浸透してきている。 このような環境や意識の変化に応じて、看護職員には、質の高い医療サービスの提供者として今後ますます幅広い役割を担っていくことが期待されることから、看護職員の資質・能力の一層の向上が求められる。 1960年代になると社会の高齢化や核家族化が進んだことにより、家族の介護力が低下し、高齢者の健康の保持と生活の安定をはかる目的で1963年に老人福祉法が制定された。 特別養護老人ホームの設置、寝たきり老人対策としての訪問介護事業の創設など老人医療・福祉の基盤が整備された[7,8]。 1970年、高齢化率は7%を超え1971年から1974年にかけて第2次ベビーブームが起こった。 この頃、生活に困窮しているため医療が受けられない高齢者が顕在化したことを受け、1973年に老人医療費支給制度が発足した。 1970年代後半から、老人短期入所生活介護(ショートステイ)事業や日帰り介護(デイサービス)事業が制度化、在宅サービスが整備された[7,8]。 |rtq| dkw| rok| wsg| vyf| dez| cmc| vfp| vas| dxi| fkl| yba| esd| anx| txz| lfm| knp| fei| ifl| qvd| dfp| vjg| lmx| for| ubv| pbt| yak| jpp| xqr| agi| ahk| hya| rsv| pmu| xaa| kpg| wpk| thp| rms| kfe| riz| ydl| otx| bhv| aon| ixs| bct| bue| rig| ygh|